『The Last of Us Part 2』レビュー

ストーリー

前作で主人公ジョエルと少女エリーが物語の幕を閉じた『The Last of Us』から5年後の世界が舞台。今作の主役はエリーで、再び荒廃した世界で己の生きる道を見つけようとする。しかし、彼女を取り巻く世界は依然として残酷で、人々は己の正当性を主張し、生き残るための手段として他者を犠牲にしたり、己を守るために暴力に訴えたりする。そんな中、彼女は復讐の道を選び、周囲との壮絶な戦いを繰り広げる。

グラフィック

本作は、PS4の性能をフルに活かした美しい世界観が魅力的。特に、ナチュラルな光や影の表現が秀逸で、ストーリーの重要な部分である演出を見事に補完している。また、キャラクターのディテールも驚くべきレベルで、たとえばキャラクターが傷ついた場合には、その傷が徐々に回復する様子がリアルに描かれる。このような細かい表現は、本作の没入感を高めるとともに臨場感を増大させるのに一役買っている。

ゲームシステム

本作は、前作の要素を踏襲しつつ、新しくさまざまな要素が追加されている。たとえば、現代的な機能（例えば照準器）は新たに追加されたものの、マップ上のマーカーはないため、プレイヤー自身が探索することが求められる。また、本作ではエリーがステルスやアクションにおいて、武器を取り扱いながら戦闘を行うことになる。そして、戦闘において、分身やベンチなどの障害物を利用して、敵の姿を探索し、撃破することが要求される。これら個々の要素は、それぞれが講じるべき戦略の重要な要素となっている。

評価

『The Last of Us Part 2』は、その没入感と重いストーリーが人々を次々と魅了し、これまで最も注目されていたゲームの1つになっている。本作は、新しい要素を追加しつつも、前作のファンにとっては期待に応える作品となっている。ただし、そのストーリーの重さは、プレイヤーにとって踏ん張りが必要なものであり、それゆえ一部のプレイヤーにとっては苦痛なものになってしまうかもしれない。とはいえ、その重さこそが本作の特別な魅力といえるだろう。